おむすびは、水と塩と米で炊き上げたごはんを右手と左手でむすぶ、
ただそれだけでできてしまいます。
シンプルだからこそ、ごまかせないし、
別の何かで味を取り繕うことができません。
毎回が真剣勝負です。
たかがおむすび。されどおむすび。
わたしも、塾長先生のような、
「ひかりのおむすび」を作りたいと思ったとき、
おむすびを作る姿だけ真似ようとしてもダメなのはすぐにわかりました。
形だけは、
誰でも簡単に作れてしまうからこそ、
大事なのは作り方じゃないと思ったのです。
おむすびを握っている時はもちろんですが、
それ以外の時にはどういう風にすごしているのか。
そこにこそ、おむすびの秘密があると思いました。
そこで、わたしは塾長先生の普段の姿や、日常の様子、
一見関係ないと思えるようなたくさんの話を通して
とにかく考え方や生き方に触れるようにしました。
そうして、普段の姿を見続けているうちに、
「あぁ、本当に日常全てがおむすびを作るときと同じなんだ」
と思いました。
勉強を教えている時だけいい恰好をしたり、
おむすびを作る時だけ気持ちを込めていたのではなく、
他のすべての時間も同じように大切に過ごされていたのです。
だから塾長先生のおむすびはあんなに光り輝いているんだ・・
それまで無意識とはいえ、つい自分のことばかり考えたり、
見た目だけ取り繕ったり、
自分にとって都合の良い部分だけ取り入れたりしてきたかも・・
と、これまでの自分の生き方がいかに中途半端なものだったかを、
思い知らされました。
最高にひかり輝くおむすびを作れるようになるために、
わたしも塾長先生のように日常の全てでひかりやつながりを感じながら生きていこうと、
そう思ったのです。